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特定歴史公文書等の保存、利用及び廃棄に関するガイドライン解説 第1回 前説 [公文書管理委員会]

公文書管理委員会において、「特定歴史公文書等の保存、利用及び廃棄に関するガイドライン」についてのパブリックコメントの募集が始まりました。
http://www8.cao.go.jp/koubuniinkai/oshirase/goiken2.html

そこで、ガイドラインの解説をしてみたいとおもいます。自分の備忘録も兼ねて。

特定歴史公文書等の保存、利用及び廃棄に関するガイドライン(検討素案)
http://www8.cao.go.jp/koubuniinkai/oshirase/goiken2/guideline2.pdf

このガイドラインは、「国立公文書館等が適切に利用等規則を制定できるよう、内閣府が国立公文書館等に対し、指針として示すもの」と冒頭に掲げているように、公文書管理法に基づいて、国立公文書館、外務省外交史料館、宮内庁書陵部宮内公文書館などが定める利用規則の指針となるものです。
このガイドラインに沿って、各施設の歴史公文書の扱いが決まることになるので、かなり重要なものになると思われます。

そのため、歴史研究者やアーカイブズ関係者の方などは特に注意して読んだ方が良いと思います。
パブコメは9月29日までです。
400字と制限が書いてありますが、実際には1000字は打てるそうです。また、複数送っても問題ありませんので、思いついたことはとにかく送った方がよいと思います。

なお全項目を説明しません。
説明しなくてもわかるものも多いですので。

下に目次を貼っておきます。
×は説明しないもの、○は説明するものです。
なお、×と○は私の興味のありかに等しいので、それが重要性を意味するものではありません。
場合によっては×と書いてあるものでも、御質問を受ければ付け加えます。

目次

第A章 総則
 ×A-1 目的
 ○A-2 定義
第B章 保存
第1節 受入れ
 ○B-1 行政機関又は独立行政法人等からの受入れ
 ○B-2 寄贈・寄託された文書の受入れ
 ○B-3 (著作権の調整)
第2節 保存
 ×B-4 保存方法等
 ×B-5 複製物
 ×B-6 個人情報漏えい防止のために必要な措置
 ○B-7 目録の作成及び公表
第C章 利用
第1節 利用の請求
 ×C-1 利用請求の手続
 ○C-2 利用請求の取扱い
 ○C-3 部分利用
 ×C-4 本人情報の取扱い
 ×C-5 第三者に対する意見提出機会の付与等
 ○C-6 利用決定
 ×C-7 利用決定の通知
 ×C-8 利用の方法
 ○C-9 閲覧の方法等
 ○C-10 写しの交付の方法等
 ○C-11 手数料等
 ○C-12 異議申立て
第2節 利用の促進
 ×C-13 簡便な方法による利用等
 ×C-14 展示会の開催等
 ×C-15 特定歴史公文書等の貸出し
 ×C-16 原本の特別利用
 ×C-17 レファレンス
第3節 移管元行政機関の利用
 ×C-18 移管元行政機関等の利用
第4節 利用時間及び休館日
 ○C-19 館の開館
第D章 廃棄
 ○D-1 特定歴史公文書等の廃棄
第E章 研修
 ○E-1 研修の実施
第F章 雑則
 ○F-1 保存及び利用の状況の報告
 ○F-2 利用等規則の備付等
 ×F-3 実施規程


なお、このAからFは以下の公文書管理法の条文から成り立っています。

(利用等規則)
第二十七条
〔中略〕
2  利用等規則には、特定歴史公文書等に関する次に掲げる事項を記載しなければならない。
 一  保存に関する事項
 二  第二十条に規定する手数料その他一般の利用に関する事項
 三  特定歴史公文書等を移管した行政機関の長又は独立行政法人等による当該特定歴史公文書等の利用に関する事項
 四  廃棄に関する事項
 五  保存及び利用の状況の報告に関する事項


一・・・B
二、三・・・C
四・・・D
五・・・F

Eについては施行令のガイドラインでも独立した項目になったのでそれに合わせたものと思われます。

それでは次回から解説を始めます。→第2回
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