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『公文書問題 日本の「闇」の核心』刊行 [2018年公文書管理問題]

2018年2月16日に、拙著『公文書管理問題 日本の「闇」の核心』が集英社新書から発売されます。
『時の法令』の2016年4月から2017年12月までに月一回(下旬号)連載されたものを、口語体にして情報を更新したものです。

この本の出版を集英社から持ちかけられたのは、昨年7月のことです。
久保亨先生と出した『国家と秘密 隠される公文書』が増版されたので、そのお祝いに飲んだときに、編集の方に依頼をされました。



この本を出したのは2014年10月で、特定秘密保護法の施行を間近に踏まえた時でした。
ただ、編集の方からは、この本を更新するものを出したいという話はちらちらとされてはいました。
それで、連載を本にするということになり、『時の法令』の編集をしている雅粒社の方にも許可をいただき、出版することになりました。

書き下ろしとなると時間が取れなかったですが、連載をしていると自然と原稿が溜まっていくのだなというのが発見でした。
現在では、以前は繁雑に更新していたこのブログの代わりに、『時の法令』で連載をしているという状況になっており、その時々の備忘録としての役割を連載が担っていました。

『時の法令』の連載は来年度も続くことが決定しています。
こちらも合わせてよろしく御願いします。

公文書管理については、注目されないぐらい上手くいっていることが理想ではあります。
ただ、現状はまだまだ道半ばであり、問題点を広く知らせる本には社会的な意味があるのではないかと思います。

公文書管理問題は、民主主義の運用に関わる問題です。
少しでもこの問題に関心を持ってくれる方が増えてくださると著者冥利に尽きます。




内容紹介
◆推薦◆
青木理氏(ジャーナリスト)
「私たちは無知に追いやられていないか。
無知に追いやられ、都合よく支配されようとしていないか。
本書で著者が書く通り、
これは〈民主主義のあり方自体の問題〉なのである」

望月衣塑子氏(東京新聞記者)
「時の権力者への検証と、
歴史の過ちを繰り返させないためには、
公文書が不可欠なツールであることを
本書は教えてくれる」


◆内容◆
海外に派遣された自衛隊員の現地での活動記録や豊洲市場、森友、加計学園等をめぐる巨額の税金の使途、国是の大転換を伴う決定のプロセスが記された公文書が相次いで破棄、あるいは未作成とされ、隠蔽される事態が行政の中枢で常態化しています。
公文書を軽んじ、秘密が横行することは国民の「知る権利」を著しく傷つけるものです。本来公文書は、適切な施政が行われたのであれば、それを証明する記録となります。にもかかわらず、公的な情報を隠し続けて責任を曖昧にする理由は何でしょうか。この「無責任の体系」の背後にある情報公開と公文書管理体制の不備とその弊害を、最新情報を交え、第一人者が明快に解説します。

◆目次◆
はじめに 行ったことの検証を疎かにすることは、同じ過ちをくり返すこと

◆第一部 情報公開と公文書管理はなぜ重要か
第一章 記録を作らない「法の番人」
第二章 情報公開がなぜ必要か
第三章 公文書を残さなければ国益を損なう――TPP文書 外交文書公開をめぐる議論
第四章 外交文書を公開する意義

◆第二部 特定秘密という公共の情報を考える
第五章 特定秘密の運用上の問題
第六章 会計検査院と特定秘密
第七章 特定秘密をどう監視するか

◆第三部 公文書管理は日本の諸問題の核心
第八章 豊洲市場問題からみる公文書管理条例の必要性
第九章 南スーダンPKO文書公開問題
第一〇章 特別防衛秘密の闇
第一一章 森友学園関係公文書廃棄問題
第一二章 「私的メモ」と行政文書

◆第四部 展望:公文書と日本人
第一三章 国立公文書館の新館建設問題
第一四章 公文書館と家系調査
第一五章 立法文書の保存と公開
第一六章 東京都公文書管理条例の制定
第一七章 公文書管理法改正を考える
第一八章 公文書の正確性とは何か?

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