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結審。そして判決へ・・・ [訴訟関係]

昨日、東京地裁で宮内庁情報公開訴訟第7回公判があった。
急転直下だが、今回にて結審、そして12月7日13:25東京地裁606号法廷にて判決ということになった。

さて、どうしてこうなったのか。
理由は、裁判前日に、第3文書の残りを全て宮内庁が開示決定をしてきたことにある。
つまり、裁判の対象となっていた文書がすべて開示決定されたのだ。

この裁判は、「不作為の違法確認を求める訴訟」というものである。
法律専門の話なので分かりづらいと思うのだが、要するに「今まで文書が出てきてないのは、宮内庁がサボってるからじゃねえのか。だからそれを「違法にサボってるだろ」と裁判所に認定してくれ」ということである。
ということは、全部出てきてしまうと「不作為の実態がなくなる」、つまり、この件については解決したとして裁判所が要求を却下するのだ。

この不作為の違法確認という手段は、「過去に違法であったか」は問わないのだ。
そのために、国家賠償要求を加えて、その点についても問題だとこちらは主張してきた。
しかし、国賠は言っては何だが、ものすごくハードルが高い。そもそも不作為だと確認されても、賠償は取れない方が普通だ。

今回、裁判長は、出てきたのだから訴訟そのものを止めたらどうかと提案をしてきた。
つまり、国賠を認めることはありえないと暗に伝えてきたわけだ。
だから、今回の裁判は、「法的」に見れば、不作為の違法確認は却下、国賠は敗訴で、こちらの敗北が確定したということになる。

だが、あえてこちらは判決を出してもらうことを望んだ。
近藤先生が主張したのは、「客観的事実の認定をしてもらいたい」ということだ。
つまり、判決文はただ「却下」と書くのではなく、実際に宮内庁の過去の行動は不作為であったかどうかの判断を、ある程度判決文の中に入れてくれということだ。

これを入れてくれるかは、裁判長次第と言うところだ。(逆に宮内庁の主張は正しいという認定はしないだろうとは信じているが。)
結局、こちらとしては、その文面が入れば、実質的な勝ちだと考えるということになるだろう(賠償は取れなくても、実際に宮内庁の行為が許されないという言葉が入れば、今後のプレッシャーになるはず)。

しかし、最後の宮内庁の開示追い込みはすごかった。
前日に来たものは、合計約700枚、しかも全面不開示部分を166枚含むという、相当思い切った開示をかけてきた。(中身を実際に見てみないと評価は難しいが。)
おそらく、「不作為を認定するか否か」の判決に持って行かれるのは、相当に厳しいという判断があったのだろう。

結局、この訴訟で何が私に、そして社会的意義が残ったのだろうか。それは判決後に改めて考えてみたい。
ただ言えることは、「裁判をやったら開示は早まる」ことは確かだ(苦笑)。


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