SSブログ

小泉首相の靖国神社参拝 [雑感]

昨日8月15日に、小泉首相が靖国神社に参拝した。
今日述べたいのは、そのことではなく、小泉首相が天皇と靖国神社の関係をどのように考えているのかということについてだ。

靖国神社に「英霊」として祀られるには、「天皇のために戦死した」ということが必要となっていることはよく知られている。
具体的に述べると、蛤御門の変で天皇を守って長州と戦った会津兵は靖国に合祀されているが、戊辰戦争の時に賊軍となった会津兵は祀られていない。
また、靖国神社の祭神は2つに分かれている。
1つはA級戦犯も含めた戦死者だが、もう1つは皇族の戦死者である北白川宮能久親王と北白川宮永久王である。
皇族が他の「英霊」と別にされているという事を見ても、天皇家の存在が靖国神社にとってどのくらい大きいのかということを示している。

7月に発見された富田朝彦元宮内庁長官のメモによって、昭和天皇がA級戦犯合祀されたから靖国に行かなくなったということを話していたことがわかった。
このとき、小泉首相は、記者に「天皇陛下が参拝できる状況にした方がいいと考えますか」と問われ、「それぞれ、心の問題ですからね。参拝されてもいいし、しなくてもいいし。自由ですから」と述べたという。
私はこの発言を聞いたときに本当に驚いた。

別に私は昭和天皇の発言があったから、首相が靖国に行くのはおかしいなどということを言うつもりは毛頭ない。
だが、靖国はそもそも天皇家とのつながりでその正当性を担保されているのだ。
だからこそ、「心の問題」というレベルで片付けてよい話ではない。
天皇発言を政治問題化したくないためにそのような言い方をしたという好意的な解釈もできるが、これまでの発言を考えても本音のような気がする。

麻生外相は妹が三笠宮家に嫁いでいるだけあって、さすがにそのあたりへの配慮を相当に行った発言をしている。
だからこそ、小泉首相の発言の特異さが目立つ。
小泉首相の頭の中では、靖国と天皇を切り離すことに矛盾を感じないのだろうか。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。