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映画「靖国」の上映反対運動に思う [雑感]

中国人の李纓監督が撮影した映画「靖国」が、右派勢力の抗議によって各地で上映中止に追い込まれている。
今日の『朝日新聞』の朝刊によれば、反対派の人は「公開されて人が見たら反靖国派が増えると危機感を覚えた」と言って上映反対を求めているという。
もちろん、『朝日』という報道機関のバイアスは考えなければならないが、反対運動の論理はそれほど遠くないのではないか。

これを見て思うのは、「右派勢力の余裕の無さ」をつくづく感じる。
なんでもっと鷹揚に「反日映画「靖国」見てもらって結構。そんなぐらいで日本人の精神は揺らがない!」ぐらいの余裕を見せられなかったんだろうか。
前に一水会の鈴木邦男だったと思うのだが、日本の右派勢力はずっと自分たちを「少数派」だと思いこんでいて、『朝日新聞』などのマスコミに言論を封殺されているという思いを持ち続けているというのを読んだ記憶がある。
社会全体が「右寄り」などと言われる現在の日本でも、語る「文法」は以前と変わらないというということなんだろうか。

それに「綺麗なもの」しか見ないと国を愛せないとしたら、それは「悲しい愛国心」じゃあないだろうか。
もっと、中国韓国にたいして、寛容な大人の態度を見せるぐらいの余裕はないんだろうか。なんだか、こういった細かいことで抗議を繰り返す「愛国者」達は、日本を「些細なことですぐにキレるガキ」みたいに見せてないだろうか。これでは、中国の若者の反日デモと鏡の裏返しだ。
それに、いくらなんでも日本国民をバカにしすぎていないか。たかが1本の映画を見て、人の考えが洗脳されるとでも言うのか。

たぶん、勇気を持って上映を行う映画館は儲かるんじゃないかなあ。ここまで話題になれば見たいと逆に思うでしょう。
私も別に興味がなかったけど、ここまで騒がれると見に行くしかないなあ。

→見てきた
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コメント 2

sen2002611

 映画 「靖国 YASUKUNI」の上映中止のニュースは、本当に残念だ。思想信条が、右でも左でも、映画の内容の良し悪しで判断すべきなのに、東京の映画館が上映しないのであれば、判断もつかない。この作品を見るためだけに、関西までいくのは馬鹿らしいしね。残念だ。
 
by sen2002611 (2008-04-08 18:44) 

h-sebata

本当にそう思う。「言論の自由」にもルールがあるというのがなんでわからんのだろうか。なにごとも「まず見よ。議論はそれからだ」だと思うよ。どうやら少し遅れて東京ではやるみたいなので、その時は見て感想を書いてみたいですが。
by h-sebata (2008-04-08 21:14) 

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